話の一滴(ひとしずく)

ヨーチャング研究所
YO-chang Kenkyu-syo


           今回のテーマは「人体の進化」です。

       (左の、写真があるページはそこをポイントすると、
        テーマが表示されます。
        また、この「話の一滴」にリンクもしています。 )


    <別枠>

    “話の一滴”の“ウラ”   テツガクのヒトシズクのウラバナし





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    <内容>

    ○“なげかけ”

    ○動物系統樹における人類(ヒト)にいたる進化図
    ○ヒトへつながる生物たち:人体には進化の歴史がつまっている
    ○腸の起源と進化       
    ○口の起源と進化
    ○背骨の起源と進化
    ○歯の起源と進化
    ○眼の起源と進化
    ○耳の起源と進化
    ○鼻の起源と進化
    ○肺の起源と進化
    ○直立二足歩行と骨格の進化
    ○脳の進化
    ○言葉の進化
    ○人体各器官の起源と推定年代

    ○“なげかけ”の「こたえ」

      ≪参考文献・資料≫


    ○テツガクのヒトシズク

     (主にテーマの<内容>から
      独自のテツガクを展開させてゆくコーナーです。)


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  ○“なげかけ”


    ---- 人体器官の起源と進化はどのように行われたか? ----





                                 つづきは、後ほど・・・



  ○動物系統樹における人類(ヒト)にいたる進化図


   (35〜10億年前)   (10〜5.0億年前)   (5.5〜4.0億年前)
     原生動物 ―――→ 脊椎動物 ―――→ 硬骨魚類 ―――→―――
                                軟骨魚類

    (3.5億年前)       (2億年前)      (1億年前)
   → 四足動物 ―――→ 哺乳類 ―――→ 霊長類 ―――→―――――
            両生類                原猿(キツネザル
            爬虫類                      など)
            恐竜

    (3000万年前)     (700万〜現在) 7百〜2百 2百〜50 50〜10 10万
                                              〜現在
   → ヒト上科 ―――――→ 人類(ヒト)――〔→猿人→原人→旧人→新人〕 
               類人猿                         (ホモサピ
           (オランウータン                         エンス)
            チンパンジーなど)


  ※数値はあくまで目安で、化石の新発見などにより変わる。


  ○ヒトへつながる生物たち:人体には進化の歴史がつまっている

    進化の手がかりを与えてくれる化石は、死んだ生物が偶然保存状態が良く、
   堆積物中に埋まってできる。しかし化石として残るのはごく一部でしかない。
   骨や歯など硬組織は鉱物に置き変って化石となるが、内臓など軟組織は通常そ
   のまま化石としては残らない。そこで

  (1)進化の手がかりは次のものが重要となる

     1.生きた化石:例えばシーラカンス、肺魚、カブトガニなど

     2.進化の名残:例えば人体の尾骨など
   
     3.生物の発生:例えばヒトの胎児の初期に魚のエラの名残など

  (2)ヒトへとつながる進化のキィーポイントと代表的動物

     1.背骨の形成:ピカイア(脊索) 化石,体長5cm
               ロガネリア(無顎)化石,体長20cm

     2.アゴの形成:クラドセラケ(軟骨)化石,体長1.2m

     3.四本の足の形成:ユーステノプテロン(肉鰭)化石,体長1.2m
                  肺魚        (肉鰭)生きた化石,体長1.0m
                  シーラカンス   (肉鰭)生きた化石,体長1.5m

     4.陸上進出:イクチオステカ(両生) 化石,体長1.0m
              リストロサウルス(獣弓)化石,体長1.0m
              モルガヌコドン(原始哺乳)化石,体長10cm



  ○腸の起源と進化:最も起源が古い器官は腸。
              腸から肝臓、すい臓、胃、そして脳も生まれた


  
 1.ヒドラは全身が腸

   2.無顎類ですい臓が萌芽(ヤツメウナギ)

   3.腸から貯蔵庫として胃の形成(サメ)

   4.ヒトの消化系器官の完成(小腸、大腸、盲腸、直腸の形成)



  ○口の起源と進化:口と肛門はもともとは同じもの


 
  1.原始的な生物の口は肛門もかねる
 
   2.無顎類の口(獲物にかみつけず、のみこむだけ)(カンブリア紀)

   3.アゴをもつ魚類の口(獲物にかみつき、歯でくだく)(シルル紀)

   4.両生・爬虫類は咀嚼ができない

   5.ヒト(哺乳類)はかみながら呼吸もできる(咀嚼できる)



  ○背骨の起源と進化:背骨の原型はカンブリア紀の進化の爆発で現われた


   1.脊椎動物の祖先(ピカイア)

   2.魚類の背骨は真っ直ぐ(ユーステノプロテン)

   3.陸上にあがった両生類(イクチオステカ)

   4.背骨の曲がりで首を持ち上げる(キツネザル)

   5.腰で湾曲した背骨が特徴(ヒト,二足歩行)



  ○歯の起源と進化:歯はもともと体表に生えていた


   1.無顎類ロガネリアの体表には、丸みをおびた歯と似た構造の「小歯」が整列
     していて、ザラザラしている。これが、ヒトにつながる歯の起源だという説
     が有力

   2.ホオジロサメのザラザラしたウロコ「楯鱗(じゅんりん)」、いわゆる鮫肌は、
     小歯の名残であると考えられている。

   3.盤竜類ディメトロドンは2種類の歯をもつ。本格的な歯の形の多様化は盤竜
     類から進化した獣弓類リストロサウルスでみることができる。

   4.ヒトでは、咀嚼機能が退化してアゴが短くなり、歯列も類人猿(ゴリラなど)
     のU字形からアーチ形に変化した。犬歯は目立たなくなり、親知らずは人に
     よっては生涯生えてこない場合がある。
 


  ○眼の起源と進化:なぞに包まれた脊椎動物の眼の進化


   1.無顎類の視細胞(ナメクジウオ)
         眼とよべる複雑な構造はない

   2.眼の完成品 ヤツメウナギ

   3.軟体動物の眼の進化  杯状眼  マツバガイ
                    窩(か)眼 オウムガイ 
                     胞状眼  カタツムリ
                    レンズ眼 イカ

   4.脊椎動物の眼の進化は今もなぞ

     特にヒトの眼は精巧なしくみをもっているが、その段階的な進化はなぞに包
     まれている



  ○耳の起源と進化


   1.内示の起源はよく分っていないが、現代魚類にも見られる「側線」という感
     覚器官がその起源であるという説があり、その説とは、太古の脊椎動物の側
     線が頭部で体内に埋まって、内耳ができたというものである。

   2.恥骨の起源は、太古の無顎類のエラの骨だと考えられている。エラの骨のう
     ち口に近い骨がその後の進化でアゴの骨となった。

     両生類や爬虫類では下アゴの骨は複数の骨から構成されているが、哺乳類で
     は下アゴの骨は一つになり、余った骨が転用されて恥骨になったと考えられ
     ている。



  ○鼻の起源と進化:ハイギョの鼻の穴が貫通したおかげで、鼻は呼吸器の仲間にな
              った



   1.魚の鼻は単なる管

     通常、魚類では鼻は呼吸には無関係である。魚の鼻は前鼻孔と後鼻孔という
     二つの穴をつなぐ管であり、管の途中に水中のにおいを感じる細胞が配列し
     ている

   2.鼻の穴が口に貫通したハイギョ

     ハイギョの仲間(肉鰭(にくき)類)は、普通の魚とちがって鼻の穴が口の天
     井部に貫通している。肉鰭類はデボン紀始めごろ(約4億年前)にあらわれ
     たが、この段階でようやく鼻は肺への通路を確保し、呼吸器の一員となる準
     備をととのえたようだ。

   3.夜間の活動で発達した哺乳類の嗅覚

     最初の哺乳類は、三畳紀(2億5000万年〜1億9960万年前)にあらわれたが、
     恐竜の目を避けるため、夜間に活動していて、そのため嗅覚が発達した。
     
     イヌがするどい嗅覚をもつのは、こうした生命史的な背景があると考えられ
     る。

   4.ヒトの鼻の鼻涙管は魚類の鼻の管の名残

     魚類の後鼻孔が進化の過程で移動して、目頭へ移ってできたのがヒトの鼻涙
     管である。

     つまり、私たちの祖先が魚だった時代の名残と考えられる。



  ○肺の起源と進化:肺は「腸から飛び出た袋」として誕生


   1.原始肺とウキブクロは親戚

     原始肺は魚類の腸が袋状に飛び出して誕生し、エラ呼吸を助けた。

     その後、魚類では原始肺が浮力調節用に進化し、ウキブクロとなったと考え
     られる。

   2.ハイギョの肺は原始肺に近い形態を今に見ることができる

   3.陸上四足動物の肺は気管支が枝分かれしていったと考えられる

   4.ヒトの肺

     脊椎動物が上陸すると、肺は表面積を増大させ、効率よくガスを交換するよ
     うに進化した。さらに、哺乳類では、肺の下に横隔膜ができた。
     呼吸の仕方は、胸式と腹式とがある。



  ○直立二足歩行と骨格の進化:ヒトの直立二足歩行の開始


 
  1.ヒトをサルから決別させた進化史の一大事件は直立二足歩行と考えられてい
     る。したがってヒトは直立二足歩行する霊長類と定義することができる。

   2.ヒトの祖先もナックルウォーキング、つまり指の背を地面につけて上体をお
     こした姿勢で歩行していた手首の骨格構造の名残があると考えられる。

   3.直立二足歩行の点から、比較したヒトとチンパンジーの骨格


                 ヒト        チンパンジー
    
     脊髄が通る穴  中央        背中寄り

      大腿骨   内側に傾いている  ほぼまっすぐ下についている

      接地点   体の中心線に近い  体の中心線から遠い

  
   4.ヒトの足の裏には土踏ずがあり、クッションの役割を果していて、足にかか
     る加重を吸収、分散し、歩行を助けている。



  ○脳の進化:昼行性の真猿類からあらわれた知性の萌芽


   1.原始脳はホヤの幼生

     ホヤの幼生には「神経管」とよばれるものがあり、その先端はややふくらん
     でいて、これが脊椎動物の脳につながる原始の脳と考えられる。

     そして脊椎動物の発生過程においても神経管から脳が形成されると考えられ
     ている。

   2.原猿類の脳

     ギャラゴには情報を保持するワーキングメモリの46野が存在しない。その
     ため物の位置に関する思考が十分にできない

   3.真猿類の脳

     マカクザル、ニホンザルなどには、46野が存在するので、ワーキングメモ
     リ機能が果たせて、物の位置に関する思考が相当程度可能である

   4.ホモ・ハビリス(原人)の脳

     原人の脳容量は現在のヒトの半分程度と考えられる。

     この頃から脳は急速に発達しはじめたと考えられ、石器などの使用をはじめ
     たと思われる。

   5.ヒトの脳

     知性に関係する前頭連合野が著るしく増大するように進化して現在に至った
     と考えられる。



  ○言葉の進化:「ほえる」から「話す」への進化,のどの特殊構造に秘密


   1.鳥の発声:鳴管から発せられ、ひだ状の薄い膜を振動させて鳴き声を出す

   2.ヒト以外の哺乳類の発声:喉頭がヒトよりも上にあり、鼻腔のすぐそばまで
                      きているので音が無駄に鼻に抜けて、口の音がう
                      まく調整できない。

   3.ヒトが多彩な音声を
     つくれるわけ   :声帯の振動で声がつくられ、それが喉頭から口に抜け、
                 舌、くちびる、歯などで振動がさらに変化して多彩な
                 音声がつくられる。このようなことは、喉頭が下って
                 いるヒトだからこそ可能であると考えられる。



  ○人体各器官の起源と推定年代


   器官名       起源       推定年代           備考


   頭蓋         無顎類以前   約5億年前

   脳 古(旧)皮質  無顎類以前   約5億年前
   脳   新皮質   哺乳類以降   約2億年前

   眼          無顎類以前   約5億年前

   内耳         両生類以前   約3.6億年前

   三つの恥骨    哺乳類以前   約2億年前

   嗅覚器の鼻    無顎類以前   約5億年前

   高い鼻       ホモ属以降   約250万年前        鼻の出張り

   ダーウィン結節  真猿類以降   約3000万年前       耳介(じがい)の
                                        内側への出張り

   歯          軟骨魚類以降  約4億年前

   赤唇縁       人類以降     約700万年〜20万年前  外に露出した
                                        赤いくちびる

   顎          軟骨魚類以降  約4億年前

   おとがい      ヒト特有      約20万年前        下あごの先の
                                        出張り

   背骨        無顎類以降    約5億年前

   肺         肉鰭類以降    約3.7億年前

   心臓        無顎類以降    約5億年前

   乳頭       有袋・胎盤類以降 約1億年前

   乳房       人類以降      約700〜20万年前

   横隔膜      哺乳類以降     約2億年前

   肝臓       無顎類以降     約5億年前

   胃         軟骨魚類以降   約4億年前

   すい臓      無顎類以降     約5億年前

   腸         脊椎動物以前   約5億年前

   卵巣       脊椎動物以前   約5億年前

   単一子宮    霊長類以降     約7000万年前       霊長類以前は
                                        二又に分れて
                                        いた

   母指対向の指 霊長類以降     約7000万年前      親指が他の指
                                        と向き合う
                                       手の器用さ

   直立に適した骨盤 人類以降    約700万年前

   内側に傾いた
   大腿骨       人類以降     約700万年前

   手足(体肢)   両生類以降    約3.6億年前

   土踏まず     人類以降     約700万年前





  ○“なげかけ”の「こたえ」


     ---- 人体器官の起源と進化はどのように行われたか? ----


     人体の各器官の進化史には、意外な事実が存在します。また人体器官の
    精巧さにはおどろくばかりです。

    例えば、「眼」が複雑なしくみをもっていること、「肺」が空気の中から
    酸素だけを取り出すこと、そして「腸」がさまざまな食物を分子レベルま
    で細かく分断して吸収すること、などです。

     これら器官はすべて、生物の発生から絶滅にいたった無数の生きもの達
    による進化の試行錯誤の果てに、現在の姿・形にたどりついた結果であり
    ます。その意味で、私達の体・器官には、地球生命の進化史がつまってい
    ると言っても過言ではないと考えられています。

    つまり、人体の各器官には、それぞれの起源と進化の歴史があり、新旧さ
    まざまな起源の器官が寄せ集まって、人体が構成されているといえるでし
    ょう。

     
     さらに人類は地球上の動物の進化のある極点に到達していると率直に認
    めるべきと考えられます。これは別に価値の問題ではなく、このような極
    点には、鳥類、恐竜、サメなどもそれぞれ到達しているものだということ
    ができます。ただ人類は「文化をもつ動物」と考えることができ、その文
    化の影響をいちじるしく受けている動物と考えられます。その文化をもつ
    基盤にはいろいろな要因があげられるが、もっとも主要なものは、精神活
    動が非常に活発なことをあげることができ、その意味からも、ヒトは「心
    の動物」であるとも定義することができると考えられます。



    ○参考文献・資料


    人類生物学入門   香原志勢 著    中公新書382    1991.7

    新釈 からだ事典  渡辺淳一 著    集英社        1990.2

    私たちヒトの進化  ピーター・
                 アンドリュース他著
                 遠藤萬里江 訳   てらぺいあ    2000.2

    ヒトのかたち5億年 犬塚則久 著     てらぺいあ    2001.4

    追いつめられた
    進化論        西原克成 著     日本教文社    2001.3

    ヒトに残る      東京新聞
    進化の足跡     サンデー版 No.614            2004.1

    人体に隠された
    進化史        ニュートン      ニュートンプレス  2005.11
 









  ○テツガクのヒトシズク



   なんで人体には、進化の名残りがあるのか?



   やはり、人体のような精巧なつくりは、
   突発的にはできず、
   
   人体のつくりに至るまでにこれだけの
   工程を経てきたのだという証(あかし)、
   なのだろうか?





   便利な電化製品とかパソコンなどと
   いうものも、
   
   突発的にでてきたものではなく、その
   ゼンシンとなるものが必ず、存在している。




   そして例えばパソコンがいくら
   バージョンアップしていたとしても、

   どこかしら、キーボードの配列とか、
   かわらない部分があったりする。



   人間の性質だってそうだろう。

   
   いろんな経験を経て、かわって
   いったとしても、どこか、

   かわらない部分というのは、
   表面にでていなかったとしても、

   あったりする。



   そして、その、
   いろんな経験のすべてが、

   まさに、現在のその人間の性質に
   凝縮されているといえるのではないか。





   ということは、人体も、それまでの
   すべての種類の「つくり」が、

   凝縮されているのだといえはしないか。



   例えば、“表面化”している
   進化の名残りの例として、尾てい骨が
   あげられる。


   
   これはいわゆるしっぽの名残りと
   いわれるが、

   そのしっぽは どういう役割を
   果たしているのかはわからないけれど、

   人は霊長類の仲間だという印(しるし)
   なのではないだろうか。



   つまりは、体のつくりにおいても、

   すべてが無関係ではなく、
   “つながっている”、ということ
   なのだろう。





   でもなぜか、この地球上には、

   この、進化の頂点に達しているといえる
   人間だけでなく、

   進化の途中に現われてきた沢山の種類の
   動物が一緒にいる。



   中でも人間になれる存在というのは、
   どうしたらなれるのかはわからないけれど、
   それなりの理由があるならば、

   人間になれ(ら)なかった沢山の存在の
   ことを念頭において、

   行動できたらいいのだが・・・



   地球温暖化など、をひきおこして
   しまっている現実がある。



   今さらながら、そういう

   地球をおびやかす問題に
   とりくみはじめているが・・・






   自分たち人間以外のことも
   念頭においた行動であればいいとは
   思うのだが、果して?
   



     
          
        


















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