“話の一滴(ひとしずく)”の“ウラ”
沖縄でヤンバルクイナが発見されたのは、1981年であります。
それ以前から、やんばるの森で山仕事をする人の間では、その存在は
知られていたのですが、それが世間に知られるようになるまで時間がか
かった大きな理由の1つには、このヤンバルクイナがおくびょうな性格で、
茂みの中からなかなか出てこないので、姿をほとんどみることができな
かったことが、あります。
さらに、この茂みの中には、強烈な毒をもったハブがいたので、一般の人
達は、やんばるの森の中に入っていけなかったのです。
それが、やんばるの山の中に道路などができ、車がかんたんに山の中
にはいれるようになり、人にも発見されるようになった――――――――
やんばるの森の開発が、ヤンバルクイナを、人前に引き出したのです。
× × ×
やんばるとは、沖縄島の名護市以北の山林地帯、中でもイタジイを主と
した、常緑広葉樹が広がっている森を指します。
そしてヤンバルクイナの生息分布は、このやんばるのさらに北地域に
限られていて、やんばるの動物達の、残された聖域となっています。
しかし、この聖域がいま徐々に侵され、生息環境の森林の破壊が急速
に進んでいて、ヤンバルクイナを始めとする動物達に大きな脅威を与え、
絶滅に追い込んでいます。
さらに加えて、マングース、イヌ、ネコなど、人によって持ち込まれた
「捕食者」が、その絶滅を加速させています。
これら絶滅の脅威を取り除き、救うために、国,沖縄県,山階(やましな)
鳥類研究所,日本野鳥の会やんばる支部の各所が、けんめいに努力を
しているのが現状です。
参考資料: 蒲谷鶴彦 『日本野鳥紀行』
湊 和雄 『沖縄亜熱帯図鑑』
平良克之 『沖縄やんばる亜熱帯の森』
湊 和雄 『山原の自然亜熱帯の森』
日本野鳥の会 『やんばるの森輝く沖縄の
やんばる支部 編 いきものたち』
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